アメリカ ニューヨーク ハーツデール
1896年(世界最古の動物霊園)
ハーツデール犬霊園に埋葬されている
飼い主による碑文より抜粋
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寂しい家
床の上に猫の足跡がつくことはもうない
ドアに泥だらけの引っかき傷がつくこともない
階段の上のフワフワした毛
椅子についたレースのような模様
私のベッドについたくぼみは
そこに彼女が頭をのせたしるし
窓ガラスの汚れは
彼女が当てもなく外を見ていた証拠
彼女がよく陣取っていた所は
もう彼女がいなくなったことを私たちに思い出させる
家は前よりこぎれいになった、それは本当のこと
けれども、シーンと静まり返り
がらんどうのようになった、それも本当のこと
無 題
いま、おまえが眠りにつくためにここに埋葬する
おまえは最期の休息を得た
おまえへの愛はいつまでも変わらない
おまえは本当にすばらしい存在だった
おまえは13年間、私たちに喜びを与えてくれた
毎日毎日、新しい思い出ができた
そして恐れていた日が来た
その日おまえはこの世を去った
私たちの一部をおまえはいっしょにもっていた
だから、つらくてたまらない
けれども、この世の生を終えたとき
私たちは再び共に会うことができるのだ