住宅・不動産の情報サイトで有名なSUUMO(スーモ)がペットロスの特集を組んでいました。福知山市のにほんまつ動物病院院長先生の話されています。たくさんのペットちゃんを看取られた病院さんですから、深みのある内容です。
(この院長先生のコラムおもしろいです。)
2015年12月5日
やり場のない思いを獣医師にぶつける飼い主も……
これまで、ペットの最期を飼い主とともに看取ってきた二本松院長。ペットロスに陥ってしまう辛いケースも、数多く目の当たりにしてきたといいます。
「なかには、めまいや拒食など体調を悪くする人や、『飼っていたワンコを思い出してしまってつらいから、犬の事を直視できない』という人、治療をしていた獣医師に怒りをぶつける人もいます。例えば、生前に腫瘍などの治らない病気を患っていた場合は、ある程度心の準備もできます。しかし、交通事故などで亡くなってしまったときは、突然過ぎて受け入れられないという可能性が高く、怒りや後悔の感情を長く引きずってしまう傾向にあると思います」(二本松院長、以下同)
さらに、毎日ほとんどの時間をペットの世話に費やしていた人ほど依存度が高くなり、亡くなったことを受け入れるまでにかなりの日数が必要になるとのこと。
ペットロスから立ち直るために必要なこと
では、ペットロスを重症化させないためにも、飼い主はどのような心構えが必要なのでしょうか?
「最も重要なのは『怒り』や『後悔』といった感情を持たないように努めることです。こうしたマイナスの感情は棘のように心に突き刺さり、喪失感から前に進むことを邪魔してしまいます。『もっと何かしてあげられたんじゃないか』とか、『動物病院のせいで死んでしまったんじゃないか』というところで止まってしまうと、本人にとっても亡くなったペットにとっても不幸です。ペットにとって一番大切なのは、飼い主と幸せに暮らせたかどうかです。ペットを失ったつらさが大きければ大きいほど、それだけ愛情を持って育てていたということ。普段から依存し過ぎずに、ペットの視点に立った幸せを考えてみましょう」
ペットロスから立ち直るためには、逆に「感謝の心」を持つことが大事だといいます。
「ペットが自分と一緒にいてくれたことに感謝をする、『ありがとう』という気持ちを持つことです。結局は時間が解決してくれるのを待つしかありませんが、喪失感から早く立ち直るためにも、『いい思い出にしよう』と気持ちを切り替える努力をすることが必要です」
愛情を注いだペットの死は、胸が締め付けられるようなつらさを伴うもの。前向きな気持ちを持つのはなかなか難しいかもしれませんが、まずはペットに感謝するところから始めてみるといいかもしれません。
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